第9回夢雅の会のご報告
2017年11月18日
第9回夢雅の会のご報告
夢雅の会は日本に息づく伝統文化を学びながら、楽しむというコンセプトで発足致しました。 衣、食、住をテーマに毎回、著名な方にお越し頂き、講演会をしております。そしてその地の美食を楽しむのも会のテーマてす。 そして、もちろんそのなかでの 芸術、美術、音楽もはずせません。
今回は100年の歴史を誇る 京都の迎賓館とも言われる長楽館での開催となりました。
第1部は国広ジョージの講演会 「文明開化と西洋建築」 擬洋風から学習建築まで
江戸末期、日本は黒船到来により鎖国から大政奉還し、西洋化、近代化を進めました。当初はまだ「建築」という単語も無く、棟梁たちが見様見真似で「擬洋風」の建物を造っていたようです。その後、明治政府の「お雇い外国人」として来日したイギリス人建築家ジョサイヤ・コルドル教授により、日本の建築教育が整備され、初代の卒業生たちが、明治時代の重要な建物を設計しました。 彼らは、日本銀行、東京駅、皇族·華族屋敷、官庁建築などの重要な建物の数々を設計しました。その中でも特に重要な建築物で、「学習建築」(建築史家で東京大学教授 村松伸先生🐸が考案された造語)の卒業作品と言われている素晴らしい建築が「赤坂離宮」、現在の「迎賓館」だそうです。一方で、師匠のコンドル教授は、上野国立博物館、鹿鳴館、三菱一号館、岩崎久弥邸などの作品を残しています。 このトークは大変好評で、皆様から改めてゆっくり聴きたいとの感想を頂き、大変嬉しく思いました。
第2部は川上敦子ピアノリサイタル 「水」〜日本の気候と音楽〜 ロマン派から現代まで ショパンの舟歌からリストエステ荘の噴水、ドビュッシー水の反映 と水をテーマした選曲、そして伊福部昭 七夕etc…
川上敦子さんはトークで 『純音楽には長い長い歴史があり、それは作曲家たちが「表現のあり方」を模索し、「新しい表現方法」を編みだしてきた歴史であります。作曲家にとって重要なのは、「何かを表現する行為」よりも「音楽表現そのもの」 優れた作曲家が編み出した表現方法、すなわち作曲家の信念は、時代や迫害を超えて残っていく 作曲家の信念を聴衆に伝えることが、演奏家である私の使命です』と仰ってられました。
そんな使命感をもって、作曲家の思いを私達にピアノを通して伝えて下さる敦子さんは、やはり 偉大だ❣️と思わずにはおれません😍😍😍
素晴らしい演奏に会場の皆様を魅了させました。